前回は、インタラクティブ配信とMILEのデザインのための作業モデルを持つことを目標に、「インタラクティビティの範囲」と「コミットメントレベル」について見解しました。 また、第1回目では、視聴者タイプについて取り上げました。
このミニシリーズの最後の記事は、もう少しワークショップに焦点を当てたものです。 第1部では、演習の背後にある論理的根拠を、第2部では、参考として使用できる例を紹介します。
ペルソナ
ペルソナは、ユーザーの経験をより自然なものにするために、マーケティング分野では効果的なツールです。もはや基本的なニーズだけを見るのではなく、もう一方の端にいる現実的な人間像を視野に入れています。
視聴者のペルソナを検討する際には、視聴者をさまざまな性格(視聴者タイプ)に分け、視聴者の体験に対するインタラクティビティやコミットメントがどのように機能するかを考えることをお勧めします。
そのためのチェックポイントを一部ご紹介します。
- ペルソナに割り当てられた主な視聴者タイプは何ですか?
- 参加する一番の理由は何ですか?
- なぜ、彼らは体験に関与するのでしょうか? そして、どのように?
- 視聴者は、体験と関わりながら変わってゆくのでしょうか、それとも時間の経過に関係なく単純に同じような使い方をするのでしょうか?
- 彼らは特定の体験に関心があるのでしょうか、それとも同じ体験をしている他の人たちのことをもっと気にしているのでしょうか。
ニーズを基準にした表
理想的な設定では、視聴者のタイプ、インタラクティビティの範囲、コミットメントのレベルという3つの側面を考慮する必要があります。 しかし、マトリックスデザインは非常に困難であり、やりすぎてします可能性があります。 そこで、これらの要素のうち、文脈上意味のある2つの要素に基づいて表を作成することをお勧めします。
以下に、ペルソナとニーズ充足テーブルの例をいくつかご紹介します。 これらをお時間のある時にご覧ください。Genvidのチームに連絡して、さらに詳しい情報を得たり、議論したりすることも可能です。 (私たちのDiscord Serverにもご参加ください)。
ペルソナの例
注意:これらは例であり、言及されているプロジェクトで使用されたものではありません。
『PAC-MAN COMMUNITY』の参加者であり、オポチュニストでもあるオリー。
オリーは、沢山のこのとに責任をもっているので、一日を通して多くの何もできない時間ができてしまう高齢者ですが、規則的なスケジュールがないため、必ずしも友人と直接会うことが容易ではありません。 Facebookをスクロールしたり、何かを探したりしていたところ、『PAC-MAN COMMUNITY』がおすすめのゲームに上がりました。 彼らはパックマンに馴染みがあり、信頼できるゲームなので、クリックして参加しました。
彼らは、『PAC-MAN COMMUNITY』を視聴してみて、少し内容をクリックすることにしました。 彼らは、MILEがどんなものかを見るためにQuick Playから始め、まあまあの印象でした。 もう一度、プレイしてみると、いろいろなユーザーのメイズ(迷路)があることに気がつきました。 しかし、彼らはパックマンを知っていて評価しているものの、シリーズの大ファンではないので、メイズを作るのは面倒くさいと思ったようです。
また、WATCHモードも試してみました。料理中に何かのストリームを表示しながら、適当に気を配れるものが好きなようなので、時々は楽しめるようです。
オリーはパックマンを気に入っています。なぜならFacebook上の他のゲームでは、友達が招待状を出しても一緒にプレイしたがらないことが多いのですが、パックマンなら招待を受けてくれる人が多いので、ゲームを主催することで友達と再会する機会になり、オリーもその社会性を活用して、参加しつづけるようになりました。
アレクシスは『The Walking Dead: Last Mile』の参加者で、耽美主義者です。
アレクシスは「ウォーキング・デッド」シリーズが大好きで、「Last Mile」でどのような体験ができるかに興味があり、番組やTelltale社のゲームを楽しんでいることから、どのように展開するか期待しています。
彼らは、他の人に対して多少の責任を負っている社会人ですが、このMILEでは、決められた余暇を自由に過ごすことができます。 時間帯や場所に応じて、スマホやタブレット、パソコンで参加します。
アレクシスは、週に数日、頻繁にログインして、ストーリーの進行状況をチェックします。 動画コンテンツを貪欲に視聴し、ストーリーの展開、まとめ、ハイライトをすべてチェックします。 たまにはアクティビティに参加して、世界観が創り出される過程を身近に体験します。
アレクシスは、一般的にひとつひとつのビッドの結果やカメオには興味がありません。 彼らは最初から最後まで見守り、他のファンがアクションを演出したことを評価し、フランチャイズの新しい規範の発展を喜んで見守るでしょう。
テリーは、『The Walking Dead: Last Mile』の参加者で、サポーターです。
テリーは、お気に入りの女優がMILEのホステスをしているのを見て、『The Walking Dead: Last Mile』に参加しました。 彼らは修士課程修了に向けた研究の後期段階にある若者で、自由な時間に参加できるのが一般的です。
MILEを少しチェックし、様々なアクティビティを試した後、彼らはプラント派閥のストーリー、特にタラ、ワイアット、サラのキャラクターに夢中になるのです。 彼らは毎日(7日のうち5日)ログインして、現在進行中のビッドがこれらのキャラクターの誰かに関連しているかどうかをチェックし、そうでないものはスキップして影響力ポイントを貯めています。
3人のうち1人が主要なストーリーのある部分に登場し、ミニゲームやアクティビティをプレイしているときは、通常より参加率が高く、また、これらのキャラクターが登場するサイドストーリーをわざわざチェックしに行きます。 3人のうち誰かが登場するコンテンツがない場合は、そのままログオフしてしまいます。
彼らはライブ中継を見逃すまいと、必ずログインして視聴しています。 しかし、課題の締め切りで視聴できなかった週は、オンデマンドでビデオを再生できることに感謝しています。
キャメロンは共働的ユーザーであるRival Peakの参加者です。
キャメロンがRival Peakを知ったのは、特にMILEに興味があったからです。このタイプのペルソナは普段からリアリティ番組を見るのが好きで、誰が投票で落とされ、誰が残るのかを定期的に見ていたのです。 他の視聴者と交流できることを期待し、さらに興味を持ちました。
キャメロンは、普段から定期的に遊ぶよりも、休みの日に思いっきり遊ぶのが好きな大人で、全キャラクターを自由にチェックでき、できるだけ多くの観客参加型イベントに参加できることが、ログインしたときのテンションにつながるので大好物なのです。
必ずしもお気に入りのキャラクターは要りません – むしろ、観客がアクションを形成し、自分もそうすることができる、ということが好きなのです。 また、ストーリーのどんでん返しに興味を持つのは、アクションに新しい関わり方を見出すことができるからです。 また、毎週放送される総集編は、エネルギーに満ちていて、特に気に入っているようです。
ニーズ充足表の例
『The Walking Dead: The Last Mile』等のタイプとインタラクティビティの表の例
タイプ/範囲 | Sit Back(ほとんどが観賞のみ) | Sit Up(積極的にインタラクティブする) | Sit Forward(没入) |
オポチュニスト(日和見主義者) | 日替わりログインボーナス | カメオ | ミニゲーム/アクティビティ(自分用) |
唯美主義者 | 時間と共に進化する世界 | 再生/ハイライトを視聴 | ストーリーアーカイブスとビジュアルノベルのディープダイブ |
サポーター | 好きなキャラクターや派閥がどうなっているかを確認する。 | 成果物のビッド | ミニゲーム/アクティビティ(特定の成果を得るためのもの) |
協働的 | 豊富なコンテンツを自由にチェック/VODで視聴可能 | リーダーボードを見る/マイナーなストーリービートをクリックする | ミニゲーム/アクティビティ(目標共有のため) |
タイプ/ ニーズを満たすためのインタラクティビティ
さて、もしあなたがインタラクティブな視聴体験を開発するとしたら、それぞれの視聴者が望むインタラクティビティの範囲で、どのようにサービスを提供しますか?
タイプ/インタラクティビティ | Sit Back (観賞のみ) | Sit Up (積極的にインタラクティブする) | Sit Forward (没入) |
オポチュニスト(日和見主義者) | |||
唯美主義者 | |||
サポーター | |||
協働的 |
タイプ/定期ログインのコミットメント
また、視聴者のレベルに応じて、それぞれの視聴者のニーズにどのように応えるのでしょうか。
タイプ/コミットメント | Occasional (時々ログイン) | Surfer (定期的に短時間だけログイン) | Engaged (定期的、意図的にログイン) | Core(定期的に頻繁に長時間ログイン) |
オポチュニスト(日和見主義者) | ||||
唯美主義者 | ||||
サポーター | ||||
協働的 |
インタラクティビティ/メカニック・フィットへのコミットメント
そして最後に、視聴者が望むインタラクティビティとコミットメントのレベルの交点に基づき、どのようにサービスを提供するか。
インタラクティビティ/コミットメント | Occasional(時々ログイン) | Surfer(定期的に短時間だけログイン) | Engaged(定期的、意図的にログイン) | Core(定期的に頻繁に長時間ログイン) |
Sit Back (観賞のみ) | ||||
Sit Up(積極的にインタラクティブする) | ||||
Sit Forward (没入) |