7月 22, 2022

マルチバースとアクセシビリティ


すべての人に最高の体験を提供するために、私たちがこだわる理由

テクノロジーが飛躍的に進歩するとき、人々は取り残されます。 高価な新しい機器やサービスによって、人々が最新の技術革新から取り残されてしまうのです。 地理、インフラ、教育、言語なども障壁となりえます。裕福で恵まれた環境にいる人であっても、彼らのニーズが考慮されていなければ、障害のために体験から締め出されることがあります。

理由はどうであれ、世界で最も弱い立場にある人々の多くは、技術的な面で隔離され取り残されることが多く、彼らがすでに被っている不平等が、最新の技術にアクセスできないことでさらに悪化してしまいます。

昨年、私は幸運にも、まさにこのトピックに関する討論会の司会を務めました。メタバースと、それが可能な限りアクセス可能であることを保証する方法に焦点を当てました。 このパネルを提案したのは、Genvidのコアテクノロジーと、私たちのビジネス哲学の中心にあるマッシブリー・インタラクティブ・ライブ・イベント(MILE)のコンセプトが、メタバースにおいて重要な役割を果たすことを期待しているからです。(メタバースは、有意義な相互作用と可能な限り低い参入障壁を持つ、共有できる共同バーチャル体験を提供します。)

アクセシビリティもまた、Genvidの基本的な理念です。私たちのソフトウェアは、ほとんどすべてのビデオ対応接続デバイス、あらゆるビデオストリーミングプラットフォームで、ダウンロードなしでMILEを実行することができます。 私たちが促進する体験が、できるだけ多くの人々に開かれたものであることを確保したいと思います。

進化する必要性

現在、メタバースは漠然としたものです。 通常、技術的な進歩は贅沢品として始まり、成功した贅沢品は一般的なものになります。テレビ、ラジオ、そして識字率も、結局のところ、かつてはすべて富裕層の領域でした。 最近では、インターネットが文化的景観を一変させ、わずか数十年の間に未来的な好奇心から不可欠なサービスへと移行し、2011年には国連によって人権と定義されました。 実際、インターネットが現代の生活にとっていかに重要なものになっているかは、この18カ月ではっきりと証明されました。

パンデミック時、インターネットは人々のつながりと健康を維持するために重要な役割を果たしました。 ウイルスによる死亡や長期合併症のリスクが高い高齢者は、突然、来客を受けることも、公共交通機関を使うことも、食料を買いに店を訪れることもできなくなりました。 その代わりに、慣れないデバイスでビデオ通話をしたり、スーパーマーケットにオンラインで食品を注文したり、状況の進展について信頼できる情報を得る方法を学ばなければならなかったのです。

ビデオ通話で自宅学習する子どもたちは、教育を受けるために、少なくとも1台ずつ、カメラ付きのインターネット接続可能なデバイスを必要とするようになったのです。 世界第5位の経済大国である英国でさえ、73%の学校の指導者が、生徒がインターネットやテクノロジーに十分にアクセスできず、自宅での学習が十分にできないと回答しています。 このような強制的な遮断を1年以上続けた結果、彼らの教育や将来性は大きく損なわれてしまったのです。

インフラストラクチャー

これは新しい技術ではありません。 インターネットは20年以上前から先進国では当たり前の存在で、どこにでもあり、時には何かを成し遂げるための唯一の手段にもなっています。 しかし、世界にはインターネットにアクセスできる人が人口の50%にも満たない国が85カ国もあります。 これは数億人の人口に相当します。 人口の95.5%がオンラインであるアメリカだけでも、まだ1500万人以上の人々がインターネットを使えない状況です。 発展途上国におけるインターネットアクセスの欠如は、グローバル経済から排除され続ける重要な要因であると認識されており、即座に解決できない八方ふさがりとなっています。

つまり、新しい技術は特権階級の間では急速に普及し、現代の生活に欠かせないものとなりますが、その一方で、残された人々には非常にゆっくりとしか普及しないということです。 つまり、これらの技術に依存する重要なプロセスを移転する際には、極めて慎重でなければならず、また、設計や開発のできるだけ早い段階で、これらの参入障壁を緩和するよう試みなければならないのです。

メタバースは、人類が待ち望んでいた次の大きな飛躍で、今後数年のうちに私たちの社会に比類ないコミュニティ、接続性、豊かな経験をもたらすと期待されています。 多くの人がまだ過去数十年の遅れを取り戻していない中で、私たちがこれほど早く前進していることは、人類の賞賛すべき、そして嘆かわしい側面両方を示していますが、それは別のエッセイで記述することにします。今後数ヶ月に続くブログで私がフォーカスしたいのは、メタバースが少数の特権階級の領域になることを避け、代わりに、アーキテクト、貢献者、そしてあらゆる住民の多彩な顔ぶれで、できるだけ多くの人々が、アクセスできるようにすることを目指すべきだということです。

それぞれ、メタバースへの参入を阻む様々な障壁、それらをどのように軽減できるか、そして、真に包括化(インクルージョン)であろうとする試みの計画、アーキテクト、規制、実施段階において、どのような思考が必要であるかを見ていくことにします。 最初の障壁はインターネットアクセスで、これはメタバースを体験する上で避けられない基本的なものです。 インターネットがない環境で育った私たちにでさえも、インターネットアクセスはごく当たり前と思いがちですが、少し調べるだけで、信頼できるインターネットが、思っているほど普遍的でないことがわかります。 この問題を解決してから次の問題に取り組まないと、最も弱い立場の人々は、一歩どころか数歩も遅れてしまうでしょう。