Genvid SDK 1.3.0

Genvid SDK 1.3.0 へようこそ。このリリースでは、まだプロダクションのデプロイを行うことはできませんが、完全な Genvid のライブ配信体験を既存のプロジェクト内に開発できます。

我々は、常に努力を続けており、プロダクションのデプロイが可能な SDK のバージョンは、近日中に公開予定です。今後のリリースで、スムーズな移行ができると期待しています。それまでは、ローカル開発環境を使用して、今日から統合を始めておかれることをお勧めします。

現在の機能

現在、ゲームを実行して YouTube にライブ配信するためのコア機能が用意されています。また、実際の Genvid のストリーミング体験を実現するゲームの追加イベントやメッセージなども用意されています。

  • D3D11 ビデオキャプチャ
  • WASAPI オーディオキャプチャ
  • ビデオエンコード (H264 + AAC)
  • YouTube へのライブ動画配信
  • 任意の追加ゲームイベントおよび通知のライブ配信
  • スケーラブル イベント メッセージ システム
  • ビデオとゲームデータストリームの自動同期
  • 統合しやすいネイティブおよび Web SDK
  • サンプル チュートリアル プロジェクト
  • サンプル Unreal Engine 4 プロジェクト
  • 詳細な解説書
  • ローカル デプロイ用ツールとスクリプト
  • クラウド デプロイ用ツールとスクリプト (ベータ)
  • Genvid SDK の Unity engine 統合 (ベータ)

今後追加を予定している機能

さらに、最初のローンチ後にリリースされるすべての新機能のパイプラインを作成中です。

  • クラウドでクラスタを直接管理する bastion ホスト
  • シークレット (secret) パラメータの取り扱いの安全性向上
  • ユーザーの認証と確認
  • 対応動画フォーマットの追加
  • ハードウェアエンコード
  • 複数のデータセンターに対応
  • 複数の配信セッション管理
  • 同一インスタンス、または複数のインスタンスからの、複数の動画およびデータのストリーミング
  • 外部ソースからのオーディオ/ビデオストリーミングをサポート
  • インスタント リプレイ
  • ライブ動画編集と基本コンポジション効果
  • データストリームのオフライン録音と再生
  • オフライン配信セッション編集

このバージョンの主な変更点

試験的な Genvid UI

本リリースでは、Python ラッパーなどの Web ベースの API を搭載した Web インターフェイスを導入しています。どこからでもクラスタを構成、管理、監視することができます。

プロジェクトファイル形式の変更

プロジェクトファイルの形式を少し変更しました。 image および binary 要素を config 要素に変更し、key-value ストアの操作に使用します。詳細は、アップグレードのセクションを参照してください。

Web API での raw データへのアクセス

Web API において、 IDataStreamFrame および IDataNotificationArrayBuffer 型の rawdata メンバーへのアクセス権を付与するように変更しました。このデータは、ソースデータが UTF-8 でエンコードされている場合、ブラウザが文字列の内部表示に UTF-16 を使用しているために、文字化けが発生してしまう欠点を回避するためのものです。新しい rawdata は、ソースのエンコードに応じて、 genvid.UTF8ToString() または genvid.UTF16ToString() をコールして string に変換することができます。

以前の data メンバーは引き続き使用できますが、廃止したものとみなし、今後のバージョンでは削除されます。

ビデオのサイズが無効な場合、クロッピングや黒い帯が発生する

以前のリリースでは、設定ファイルの設定と、幅と高さが一致していない場合、ビデオがストリーミングされませんでした。ネイティブ SDK が改良され、ビデオは常にストリーミングされるようになりましたが、画面がクロップされたり、右側や下側に黒い帯が出たりする場合があります。こうした現象が発生する場合、WebGL データがビデオフィードを適切に配置できないため、警告メッセージがログに記録されます。

重要な問題はありますが、Unreal Engine、Unity の両方でエディタウィンドウは、ビデオデータを表示できるようになりました。

その他小さな変更点や修正点

  • [unity] Web サイトの変更および、 getParameterUTF8() 関数によるリークの修正。
  • [events] イベントシステム読み込み時の競合を修正。
  • [samples] Docker イメージを作成するまで、サンプルがローカル Web サイトを構築しなくなりました。

既知のバグ

このリリースでは一部のバグが未修正のまま残っていますが、まもなく修正する予定です。

Windows がスリープ状態から復帰後、アプリケーションが正常に動作しない。

Nomad は、それ自体も含み、スリープ中のジョブで問題が発生する場合があります。Nomad 側で修正される可能性は低いものの、プロダクション環境では発生しません。 そのための最良の回避策は、サービスを実行しているときに Windows をスリープ状態しないようにするか、あるいは単に local.py reinstall でサービスを再起動することです (残念ながら、 local.py restart では不十分です)。

手動で再スタートした後、YouTube のストリームが正しくリセットされない

サービスが停止して、その直後に再スタートした場合、YouTube のライブ配信サービスは、同一ライブ配信セッションであると判断します。ほとんどの場合は、これで問題ありませんが、サービスと実際の視聴との間に長い遅延が発生するために、直前のセッションが表示されてしまう可能性があります。 後のバージョンでは、新しいストリームを適切にリクエストする方法を実装する予定ですが、それまでは、YouTube ダッシュボードからストリームキーをリセットするか、サービスを再スタートする前に、しばらく (数分程度) 時間を空けるようにしてください。

オーディオがマイクの音声やループを無限にキャプチャする

ループバックデバイスでオーディオをキャプチャしているため、ゲームを実行しているマシンを通過するすべてのサウンドがキャプチャされます。これには、システムアラートやマイク入力だけでなく、Web ブラウザも含まれます。ゲームを実行しているマシンからゲームストリームを鑑賞した場合、最大 10 秒の徐々に音質が劣化 (ストリーミングのたびに圧縮がかかるため) するエコーがかかった状態で、ゲーム自体のオーディオをキャプチャしているのが確認できます。 推奨する解決策としては、オーディオを無効にする (設定ファイルの genvid.encode.input.silent = true) 方法、または、Web サイト監視に別のマシンを使用することです。 この問題は、ゲームをクラウド環境でデプロイした際には発生しません。

オーディオが同期しない

オーディオに若干同期のズレが発生する場合があります。この問題は、今後のリリースで修正予定です。それまでは、設定ファイルでビデオの遅延を設定することで、ビデオに遅延を追加してください。デフォルト値は genvid.encode.output.videodelay = "1250ms" (最後が ms で終わる文字列の形式) です。

シャットダウン後、AWS サーバーが正常に動作しない

サーバーを停止すると、パブリック IP アドレスが消失し、システムが新しいアドレスをうまく取得できなくなります。 cloud.py reinstall でサーバーを再インストールする必要がありますが、これには長い時間がかかります。 クラウド サポートの公式リリースで、この問題が解消できるよう開発を進めています。

Unity エディタがビデオキャプチャをサポートしない

スタックを実行中、Unity editor でアプリケーションを開始しようとした場合、問題が発生することがあります。アプリケーションが実行ファイルとして組み込まれている場合にのみ、スタックを実行するようにしてください。

Unity アプリケーションが早い段階で最前面でなくなると、短いハングが発生することがある

スタックを使用して Unity アプリケーションを実行中、スプラッシュ画面で別のウィンドウに切り替えると、数秒後に短時間のハングアップが発生することがあります。このハングアップは、マウスを動かすと解消されます。ビデオ、オーディオ、データのキャプチャには影響しません。この問題を避けるため、アプリケーション起動後 10 秒間は、ウィンドウを最前面にしておくことを推奨します。