ローカルクラスタの開始

このセクションでは、Genvid MILE SDK を統合したアプリケーションをテストするための、ローカル環境の構築方法を説明します。

はじめに

  1. Genvid ツールボックス をインストールします。

  2. PATH が含まれていることを確認します。

  3. SDK の統合に必要な以下のツールが揃っていることを確認してください。

    注釈

    上記のツールは、Genvid MILE SDK インストーラに含まれているグローバルパッケージからインストールすることもできます。ただし、現在 SDK インストーラで提供されていない Azure CLI は例外です。

ローカルクラスタの初期化

SHELL ウィンドウのコマンドラインで:

  1. bastion サーバーをインストールします。

    genvid-bastion install -lmu -b {mybastion}
    

    このコマンドは、 監視サーバー をセットアップして、Genvid bastion-api サービスを実行します。このスクリプトの詳細は、 genvid-bastion を参照してください。

    バージョン 1.20.0 で変更: ローカルクラスタの作成は、 genvid-bastion install コマンド実行時のオプションになりました。デフォルトでは、ローカルクラスタは自動作成されなくなりました。 genvid-sdk setup を実行してローカルクラスタを作成します。

    mybastion は bastion サーバーの一意の識別子です。次の形式である必要があります。

    • 3 ~ 32 文字。
    • 小文字、数字、ハイフンのみで構成。
    • 冒頭は必ず小文字のアルファベット。

    監視サーバーは、~/.genvid 以下の作業ディレクトを使用します。GENVID_SERVICES_DATADIR 環境変数を、他の有効なディレクトリに設定することで、この場所を変更することもできます。

    注釈

    ほとんどのデータは GENVID_SERVICES_DATADIR に書き込まれますが、現在の仕様では、ここの作業ディレクトリにすべてを転送することはできません。一部のデータ、たとえば terraform の workdir では、インストールディレクトリの bastion-services/terraform 内にある、terraform 設定ファイルと同じ場所に格納する必要があります。

  2. ローカルクラスタを設定します。

    genvid-sdk setup
    
  3. 古い設定情報を消去します。

    genvid-sdk clean-config
    
  4. 現在の設定を取得します。

    genvid-sdk load-config-sdk
    

この時点で、プロジェクトを実行するための最小限のサービスでローカル環境が構築できました。

ライブ配信が完了したら、必ずすべてのサービスを停止してください。

genvid-bastion のその他のコマンドについては、 genvid-bastion を参照してください。

クラスタの共有

クラスタは、1 つを複数のプロジェクトで共有することはできますが、同時に起動できるのは 1 つのゲームだけです。ポートが競合してしまうため、1 台のマシンで複数のクラスタを実行することはできません。ローカルクラスタが使用するポートは以下の通りです。

ローカルクラスタが使用するポートは以下の通りです。

アプリケーション TCP ポート UDP ポート
Consul [1] 8300, 8301, 8302, 8400, 8500, 8600 8301, 8302, 8600
Vault [2] 8200  
Nomad [3] 4646, 4647, 4648 4648
Bastion [4] 8092  
その他 20000 - 60000  
[1]使用される Consul ポート
[2]Vault 設定
[3]Nomad エージェント設定
[4]GENVID_BASTION_BINDING_PORT を参照してください。

その他のポートは、アプリケーションのクラスタでの実行スケジュールに合わせ、Nomad によって動的に割り当てられます。また メトリクス のセクションで説明しているとおり、すべてのサービスは udp://localhost:8125/ でメトリクスを送信するように設定されます。

ローカル IP の設定

デフォルトでは、ローカルクラスタの IP アドレスを 127.0.0.1 にバインドします。特定のマシンの IP アドレスを使用したい場合は、 2 つの環境変数を変更する必要があります。

すでにクラスタを設定している場合、最初にサービスを停止して現在の設定をすべてクリアする必要があります。

  1. クラスタを停止する。

  2. 優先 Unix SHELL から、サービスのアンインストールとクリーンアップを行います。

genvid-bastion uninstall -c

古い設定情報をすべてクリアできたら、Windows コマンドプロンプトを開きます。

  1. GENVID_DEFAULT_IP をマシンの visible IP に設定します。

  2. CONSUL_HTTP_ADDR を同じ IP に設定します。

    set GENVID_DEFAULT_IP=123.123.123.123
    set CONSUL_HTTP_ADDR=123.123.123.123:8500
    
  3. Unix SHELL からクラスタを再起動します。

    genvid-bastion install -umlb {mybastion}