Unreal Engine 4 Genvid のインストール

Unreal Engine 4 の Genvid 統合は、3 つのコンポーネントで構成されます。

他の SDK ファイルと一緒にインストールするのを助ける script も含めます。

これらのエレメントはすべて、Genvid 統合時に選択的に使用できます。Blueprint を使用したくない場合は Genvid モジュールの C++ プログラムを用いた Genvid プラグインの低レベル統合を使用したり、Genvid MILE SDK で独自の記述を行ったりすることもできます。これらは開発者の方の基本作業を助け、すばやく Genvid の統合を開始できるようにするための仕様です。

この解説書では、ゲームの .uproject ファイルがあるフォルダを {UE4_PROJ_ROOT} と呼んでいます。

はじめに

Genvid MILE SDK は、現在 Unreal Engine 4.15.3 から 4.27.1 をサポートしています。

Unreal Engine 4.15.0 から 4.19.x では、Visual Studio 2015 toolchain の最新版がインストールされていることを確認してください (Visual Studio 2017 のビルドツールは、Microsoft ダウンロード サイトからダウンロードできます)。

Visual Studio 2015 、 2017 toolchain のインストール手順:

  1. Visual C++ Build Tools 実行ファイルを起動します。
  2. Workloads タブで Visual C++ Build Tools を選択します。
  3. Summary セクションから Visual Studio 2015 を使用するには、以下のコンポーネントを選択します。
  • Windows Univeral CRT SDK
  • Windows 8.1 SDK
  • VC++ 2015.3 v14.00 (v140) toolset for desktop
  • .NET Framework 4.5 targeting pack

Unreal Engine 4.20.0 ~ 4.27.1 の場合、Visual Studio 2017 ツールチェインの最新版がインストールされていることをご確認ください。(Visual Studio 2017のビルドツールは Microsoft Visual Studio Essentialsのダウンロード ログインには最低でも無料アカウントが必要です)。

Unreal Engine 4.25.x 以降の場合は、Visual Studio Essentials 2019 の使用をお勧めします (Visual Studio Essentials 2019 は、Microsoft Visual Studio のダウンロードページ から入手できます)。詳細については、Unreal Engine 4.25 リリースノートPlatform SDK Upgrades セクションを参照してください。

注釈

Visual Studio 2015 がインストールされていない場合、 Unreal Engine Cube サンプルのビルド時に次の 2 つの警告メッセージが表示されます。
これはシステムの仕様であり、ビルド生成が中止されるわけではないので、この警告は無視して問題ありません。

警告メッセージ*

CommandEnvironment.SetupBuildEnvironment: WARNING: C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 14.0\Common7\IDE\Devenv.com does not exist.
CommandEnvironment.SetupBuildEnvironment: WARNING: Assuming no solution compilation capability.

ゲームフォルダへのインストール

プラグインをインストールするには、プラグインをゲームディレクトリにコピーします (UE4_PROJ_ROOT)。Genvid プラグインは GenvidPlugin のフォルダ (engine-integration/ue4/ にあります) で、 UE4_PROJ_ROOT/Plugins にコピーします。Genvid モジュールは Genvid フォルダ (engine-integration/ue4/ にあります) で、 UE4_PROJ_ROOT/Source にコピーします。Engine ディレクトリに入れても構いませんが、再コンパイルが煩雑になるため、お勧めしません (Unreal Engine が直接使用するディレクトリではないため)。

すでに上記を行った場合は、以下のファイルをコピーする必要はありませんが、SDK の新しいバージョンにアップデートする場合は、以下の Genvid Native API ファイルをコピーする必要があります。

api/native/include/genvid.h -> UE4_PROJ_ROOT/Plugins/GenvidPlugin/ThirdParty/GenvidSDK/include/genvid.h
すべての関数と型を宣言する Genvid Native SDK のヘッダーファイル。
api/native/Win64/Genvid.lib -> UE4_PROJ_ROOT/Plugins/GenvidPlugin/ThirdParty/GenvidSDK/Win64/Genvid.lib
リンク時に使用する 64-bit のインポートライブラリ。実行時に Genvid.dll との関連付けが必要。
api/native/Win64/Genvid.dll -> UE4_PROJ_ROOT/Plugins/GenvidPlugin/ThirdParty/GenvidSDK/Win64/Genvid.dll
実行時に使用する 64 ビットの共有ライブラリ。
api/native/Win32/Genvid.lib -> UE4_PROJ_ROOT/Plugins/GenvidPlugin/ThirdParty/GenvidSDK/Win32/Genvid.lib
リンク時に使用する 32 ビットのインポートライブラリ。実行時に Genvid.dll との関連付けが必要。
api/native/Win32/Genvid.dll -> UE4_PROJ_ROOT/Plugins/GenvidPlugin/ThirdParty/GenvidSDK/Win32/Genvid.dll
実行時に使用する 32 ビットの共有ライブラリ。

engine-integration/ue4/ で、必要なファイルを簡単にコピーする Python スクリプトを提供しています。一度にすべてのファイルをコピーするには、次のコマンドを実行します。

py copy-ue4-plugin.py checkout {UE4ROOT}/MyGame

コピーしたファイルでアップデートを行うマニフェストファイルを作成します。古いマニフェストファイルを検出した場合は、新しいファイルをコピーする前にコンテンツ内のファイルが消去されます。

注釈

SDK バージョン 1.25 をスタートすると、マニフェストファイルは、プラグインフォルダではなくアプリケーションフォルダに配置されます。既存のマニフェストファイルをアプリケーションフォルダに移動して使用してください。

--dry-run オプションで、スクリプトの動作を実行前に確認することができます。詳細は、 copy-ue4-plugin.py を参照してください。

すべてのファイルをコピーしたら、プラグインが使用できるように、ゲームのビルドスクリプトを変更する必要があります。ゲームのビルドスクリプトに以下の行を追加します。(例、 UE4_PROJ_ROOT/MyGame/Source/MyGame/MyGame.Build.cs)

		PrivatePCHHeaderFile = "Cube.h";
#endif
		PublicDependencyModuleNames.AddRange(new string[] { "Core", "CoreUObject", "Engine", "InputCore", "JsonUtilities" });

        // GENVID - Adding GenvidPlugin - Begin

完了後、git レポジトリから Unreal エンジンを取得する場合、再度 GenerateProjectFiles.bat を実行すれば、Genvid モジュールにアクセスできます。